人間個別でみると複雑ー集合体でみれば単純


【市場とは】

改めて市場って何だろうと考えて見て、カール・ポラニーの『人間の経済』に書かれていることをもとにふと考えてみたのですが、部族なりアテナなどのポリスには「政治」があるのに対して、市場は見知らぬ人と貨幣を通じての交換関係にあり、この交換が終われば関係がなくなり、またこの関係を結ぶような刹那の関係だと思います。

市場には政治は存在しませんし、一回きりの関係なのです。基本的には。

これが同胞内の等価交換ならまだしも、貨幣を通じて見知らぬ他者との利ザヤ・ピンハネする関係なので、これこそゲゼルシャフトの選択意志が働いていると思われます。

人間の経済 I 市場社会の虚構性 (岩波モダンクラシックス) (日本語) 単行本 – 2005/7/23 カール・ポランニー (著), 玉野井 芳郎 (翻訳), 栗本 慎一郎 (翻訳)


【同胞間でピンハネしない】

ユダヤ人は同胞の間での交換ではピンハネをせず外の人間に対してはピンハネして嫌われていたわけですけど、それって考えかた変えれば普通のことかもしれません。(家族間のカネの貸し借りで利息とりませんしね)

いざ何か同胞に何かあれば無償で助けにくるような行動を人間は起こすし、元々市場が誕生する前まではピンハネの関係はなかったと思われるからです。


【失敗した共産主義】

それならば市場がなければ世の中が良くなるのではというのが共産主義の発想なのですが、これは早々と失敗してしまい現在、アメリカを中心とする資本主義経済が興隆したわけですけど、これがグローバル化してしまい世界は混乱の渦の中にいるわけです。

社会主義か資本主義かのシステムの問題以前の何かしらの問題があると思えます。


【投資にたいするリターン】

もともと市場というものを構造的にとらえてしまいそれを否定したところで、元々人間のゲゼルシャフトの選択意志はどこにでも作用するわけで、家族内で

” あんたにどれだけおカネかけ大学行かしたと思ってるの! ”

と心無い母親のセリフを痛いほど耳にした人が多いと思いますが、こんなの投資に対するリターンを求めるような考えで、市場での関係と同じなのだと思われます。

” あんたとこのマシーン購入したけど、全然ダメじゃん。止まってばかりでこれでは赤字になる。ふざけるな。カネ返せ。”

みたいな感じです。

ポラニーの図の①の互酬では決してないからです。


【貨幣獲得が目的の市場】

市場では貨幣獲得そのものが目的となり、より多くの貨幣を獲得することが是とされ、それが正義となるわけで、費用対効果が高ければ高いほど理にかなっており、株式会社って原則的には株主のために存在するわけで、貨幣獲得を第一主義にすること自体は何ら矛盾はしていないと言えます。(法人税低いことは問題ありますけど)


【世知辛い関係を否定】

とは言うものの、人間ってそれこそ感情をもった生き物でマシーンじゃないわけで、どうしても人間同士がかかわるとコミュニケーションをとってしまい何らかの関係をできてしまい、会社組織内においても職場の競馬仲間とかのインフォーマルな集団が自然発生してしまい、これがむしろ現場での生産性向上となり、20世紀の初期の所属の欲求を満たす「人間関係モデル」が形成されたりします。

これがのちにマクレガーのY理論のような人的資源モデルとなり、部下がその影響力を拡大させるようにとか、そういう組織も増えたのだと思われます。


【テイラーの科学的管理法】

一方で、ワンマン社長の伝統的モデルに「科学的管理法」が採用され、縦長で多くの階層があり厳格な機能別ラインにそった、規則・手続き・予算によって厳密に規制される組織のモデルが採用され、恐らく多くの会社組織がこうであり、テイラーが推奨したわけですが、もともと軍隊をモデルとしているそうです。

だから、森本レオ演じるブラック会社の社長のセリフのごとく軍隊をモデルにしてるだけあり、

” ソルジャー、ゲット! ”

という考えが、会社のほとんどのモデルとなっており、労働環境悪化が加わり労働者の精神が破壊されてきたわけです。

大体、同じ日本国内の企業と社内の同僚と競争という名のもとで戦争しているわけで、ライバル会社の注文奪うとか社内の限られた原資の奪い合いをして、そんなことやってて気分がいいわけないのです。

デフレでパイが少なくなりこれやってるうちに、人間が鬼畜化していくわけです。

ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない ジャンル コメディー, ドラマ 監督 佐藤祐市 主演 小池徹平, マイコ, 池田鉄洋


【会社の命令で投獄】

尾崎豊は覚醒剤でつかまって留置場に入れられたときに、同じ留置場で会社の命令に従い捕まったサラリーマンのことを語ってました。

>留置場で出会った少年ヤクザは散弾銃を抱えて敵の組に殴りこんで捕まった。罪だと知りながら会社の命令で裏金をさばいて捕まった奴もいる。環境が人の運命を決める

堕天使達のレクイエム (日本語) 単行本 – 1993/3 尾崎 豊 (著)


【逝った友人】

上の文は『銃声の照明』の尾崎自身の解説なのですがこの歌には、

>跳べと言われれば 今の俺にはそれしか生きる術がない

という歌詞の部分があり、浜田省吾の『J・BOY』でサラリーマンとして働き、葛藤していたのかそれに疲れ果て、自殺か過労死かわかないけど死んでいく友人のことを歌っている箇所があります。

>果てしないつづく 生存競争(サバイバルレース)走り疲れ
家庭も 仕事も投げ出し 逝った友人(あいつ)


【猿の思考】

これに対してグローバリストは、

” 世界には恵まれていない国がある。こんなの自己責任だ。私は昔~。”

と、違う国と違う時代と比較させて、意味不明なことを言います。

私たちはアラブの石油王に嫉妬しないし同胞間でしか比較しないし、平安時代のエアコンもない追い炊きの風呂のない時代と比較して、幸せとか感じるわけないのです。


【不満はルサンチマンの元】

こういうのって、誰もがもっている人間の二つの極の不協和によるものであり、結局このアンバランスを解消した社会作りをしないと、どうにもこうにもならないと思います。

私が思うに山本太郎の「れいわ新選組」の奨学金チャラの案自体はいいのですが、これをすると進学断念して高卒で働いた側の人間に当然不満が溜まり、これはタイムラグなしで同時に行わないとコンフリクトを起こすのではないかと危惧しています。

そもそも、昔からだと言えども立身出世で大学に進学すること自体が間違いであり、これこそ学歴差別となり余計なルサンチマンを蓄積させてきただけなのです。


【政治家の役割】

私は元々、市場というものの関係は消費者なり下請けなりピンハネする関係であり、そこには本来「政治」はなく、しかしながら社会なり共同体なり国家は「政治」により成り立っており、これは宗教にも共通することですけど、市場が政治と直接結びついた結果が旧西側諸国の問題であり、こんなのローマ帝国の時代からずっと昔からあったことなのでしょう。

本来、市場という欲の塊の猛獣を操るのが政治家の役割なのですが、逆に市場に扱われてそういう政治家を「政治屋」と揶揄されているのですが、この言葉をまた使い揶揄している人間のほとんどがグローバリストなのです。


【負の感情を煽り立て改革する】

自民党が政治屋ばかりだと叩いている維新なんかそうで、維新の市長らが退職金カットとか「身を切る改革」をする宣言すると有権者は喜び人気が出て当選するですけど、そんなの額にすればわずかであり、それより図書館閉鎖とか公立の保育所がなくなったり教師の質が落ちたりとかが問題で、そこはまさに理性がぶっとび負の感情が支配しているために、盲目となるわけです。

グローバリストって帝国主義と同じで、負の「感情」を煽り立て「理性」をぶっとばし、同胞同士争わします。


【永遠のパズル】

人間って個別で見れば非常に複雑で自分のクローンなんておらず、まだ日本に活気のあった1994年の歌、ドラマの主題歌にもなった橘いずみの『永遠のパズル』で、

>他人の気持ちなど 簡単に理解できない
自分に置き換えて 考えるなんて意味がない
そうさ いつか君が出会う真実
君だけのために輝くはずさ

という箇所があるのですが非常に私は好きです。⇒歌詞


永遠のパズル 橘いずみ 収録アルバム: GOLDEN☆BEST / 橘 いずみ


【真実はないという真実は輝くだろうか】

そもそも運動の苦手な人間に対して運動神経抜群のやつが自分に置き換えて考えても意味がないし、生まれた境遇も生活環境も異なれば体験したことも全て異なるし、個別で見れば多種多様な人間によく、「自分に置き換えて考えろ」とかこんな適当なこと言えるなと私も思っています。

だけど、自分が出会う真実が、

真実というものはないという真実

であり、反証可能性が必ずあり上もまた下なりという結論に至った場合、どうしようものかなと思っています。


【集合体は単純】

人間って個別で見れば多種多様なのですが、ジンメルのいうように数が増えると個性が希薄集合体レベルでは共通の規範が自然とできてしまい、分かりやすい面があります。

サッチャーを個別でみると食料雑貨品店の娘とか、厳格なプロテスタントの分派の信者とか、ハイエクに影響されて手元にその書物をバイブルのようにもっていたとか、そのエピソードが複雑なのですが、サッチャリズムとしてみるのならそれはもはやそれは思想であり、サッチャリズムに基づいて行動しているグローバリストの連中の行動パターンって分かりやすいと思います。

社会を否定し個人と家族だけを肯定するのなら、当然中間団体の存在そのものが否定され、それと同じ行動をグローバリストは選択したがります。

グローバリストを個別にみるとそれこそ複雑だけど、グローリズムというカルト宗教で見るとその教えから次にとる行動とか割と先読みしやすいと思います。


【次にてめぇは〇〇と言う】

” 次にてめぇは〇〇という言う ”て具合に。

こうして先に封じてしまうことにより、社会にインパクトが起こり既存の考えに疑問を生じた人は、今はネットがあるのでそれで検索して十数年前からこうなることを予言していた人たちがいるとわかり、そこから知識を得て考えをピポットする人が増える可能性が高いということです。

 


【暗黒卿にならないために】

あわよくばカネと暇がある人なら、三橋経済塾とか入ってそっちの戦士(ファイター)になってくれて、しかも政治家として出馬してくれるかもしれません。

三橋の兵士(ソルジャー)になると問題ですけど。

自分で考える戦士(ファイター)となり尚且つ暗黒面に引きこもれない強い意志が必要ということなのです。


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