お笑いの質の変化とグローバリズム


【日本人と西洋人の違い】

日本人って「相互強調的価値観」が強く、西洋人と異なり「相互個人的価値観」に欠けると社会心理学者の北山忍先生は言及しています。

例えば、「自分は、○○である」という自己定義を二十字以内で述べよと質問すると、西洋では

「私は短気な性格の人間だ」「私は外交的な人間だ」

とか自己の能力特性について回答するけど、日本人だと

「私は○○大学の学生だ」「私は二児の母である」

とか、他者との関係性や社会的役割において回答する例が多いらしい。


【個人主義的要素の重要性】

これについて日本人の特性として瑕疵があると言及すると、

これのどこが悪いんだ!
お前はさんざん役割分担の重要性について述べてるだろ!

と指摘されるだろうですけど、過ぎたるは及ばざるが如しというように、ものには限度があり、個人主義的な要素があまりにも欠けると三橋さんが最近いうグローバリズムに対して抗体のない日本人は、ケダモノ以下の民族に成り下がるような行動をとることになりかねません。

グローバル化により個人主義が跋扈したのでなく、個人主義が育成されていないが故に、日本人がケダモノ以下になるというパラドックスです。


【西洋人が個人主義となった大きな要因】

西洋人が個人主義になる大きなきっかけとなったのが、これまで現在の英語のごとく共通語としてラテン語で聖書を書かれていたのを、マルチン・ルターにより母国語のドイツ語で翻訳され、それが一般庶民にも読まれるようになり、簡単にいえば皆が母国語で各自の解釈を得て、自分の頭で考えるようになったのです。

これまでは牧師が言う事をそのまま鵜呑みするしかなく、しかしながら母国語で聖書が翻訳されたのなら、勝手に咀嚼しそれが優れていようが劣っていようが、聖書の内容に一般庶民が物議を醸すようになったのです。

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【別に英語苦手でもないし】

私が日本を捨てられない大きな要因はやはり日本語にあり、今でも知らない日本語の言葉が多数あり、抽象的な概念は母国語でしか熟成されず、元々悩むの趣味で考えることをやめられない私としては、日本語は絶対に捨てられないのです。

なんか、私が英語批判をすると苦手だからと思われがちなのですが、別に自慢できるレベルでないのですが英検2級ぐらいはもっていますし、訓練を受ければ日常会話ぐらいならできるようになると思います。

ただし、中身すっからかんのレベルでしょうが。

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【論理性に欠ける日本人】

農耕民族とか災害大国だから相互強調的価値観が強いとかどうかは別として、日本人が個性を嫌い「空気」を規範とするところは、西洋人に比べて非常に強いのは確かだと思います。

西洋では、

” ○○が言っていたから ”

とか他人の規範に従ったような発言する

” お前の考えはどうなんだ! ”

と叱咤されるようです。

日本だと昭和あるあるで教師がよく生徒が悪いことして、生徒がこの ” ○○が言っていたから ”という屁理屈をごねると、

” ○○が死ねと言えばお前も死ぬのか! ”

とヘンテコな説教をくらったものです。

正確には他人の考えを採用して実行しただけで、その考えを却下する選択肢も当然あり、全て他人の考えに同調するわけじゃないのですけど。


【人数が増えれば質は低下する】

ジンメルの集団量的規定では

高潔で洗練された教養はすべて個人的な性質

であり、それはコモンセンス・常識みたいな「共通の内容」と対峙しているとされてとされています。

2、3人でいるとその程度の数だと社交の場でなく、15人ほど人数が増えるそこで始めて社交の場となり、飲食・化粧・礼儀作法など感覚的に魅力的なものは実は、多数により人格水準が低下する典型的な例であり、

どうしようもない

とジンメルは批判に述べています。

経済界とか金持ち集団の立食パーティーの話の内容が下劣なのも当然なので、それの究極的に人数が拡大した形態「大衆」massであり,マスのメディアが

「国民一人当たりの借金がー」

と無碍に日本を破壊しているのも普通の現象なのです。

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【日本人がグローバル耐性ゼロの理由】

西洋ですらグローバリズムで国が崩壊寸前にまで追い込まれており、ましてや個人主義が定着していない日本だともう一瞬で国家なんて消えてなくなることでしょう。

なぜならば、グローバル化は中間団体つまりはコミュニティを破壊するからであり、それらは自治会・労働組合・農協・医師会・趣味の集まり・会社・共同体すべては中間団体であり、これらが破壊された後は個人による規範か家族としての規範しか残されません。

家族の規範が過激になることは過去ログで何度も触れましたが、そうなると個人による規範しかなくなり、そうなるとどうしても日本国民の脆弱性がモロに出てくるわけです。


【グローバリズムにより原子化された日本人の末路】

そうとらえれば、東日本大震災で復興支援と言いいながら、

「バスに乗り遅れるな!」
「TPP参加交渉!」

と、東北切捨てしだしたことも、今回の台風で小泉・竹中時代の公共事業削減が招いた結果であることを振りかえようとしないことも、デフレでありながら消費税の倍増を許したことも、元々個人主義が軽視され周囲の行動に合わせればいいということからだと理解することができます。

周囲に合わせれば皆共犯者となるので、責任はあってないようなものとなります。誰でもTVや新聞のプロパガンダーつまりはアドルフ・アイヒマンの駒となれます。


【グローバリズムに伴った笑いの質の変化】

これで

” これからは個人主義! ”

となるのですがそんなことゆとり教育以前から言われていたことだし、80年代のころの「お笑い」の質の変化からも読み取れます。

70年代だとドリフターズの『8時だよ全員集合!』や『欽ドコ』などのお笑い番組がありましたが、そこから『俺たちひょうきん族』とか『笑っていいとも』とか『とんねるずのみなさんのおかげ』に『ごっつういいかんじ』や『晴れ時々たかじん』に『さんまの踊る御殿』とお笑い番組の内容が大きく変化してきたと思います。

ドリフターズも結構PTAから批判を受けたようですけど、80年代から人の変えられない身体条件などの欠点を笑いにしたりとか、とにかく人を傷つけるような内容の笑いに当時変化していったようの思えます。

これって、個人主義の跋扈でなく私人のゴシップなネタでしかなく、だんだんこれに競争的な要素が加わり自己責任論が強くなり、その流れのままバブルの突入し浮かれ気分の中消費税が導入され、バブルがはじけて行政改革がなされ、更に消費税増税され、現在の質の低いゴシップなお笑い番組ばかりになったと思われます。

ベッキーなんてどうでもいいゴシップネタに、皆がおぞましいほどくらいついている日本人って、もうこれだけで危機的な状況にあると思えます。(古すぎるってwそれぐらいしか知らないから)


【栄養が不足している人にダイエットをさせる選択】

笑いの質が変化しだした時期と中曽根政権の誕生の時期と同じであり、国鉄民営化電電公社民営化という規制緩和資本の移動の自由などの規制が撤廃されたり、日本は不沈空母とかの発言もありだんだん卑屈な民族になるわけですが、のちのバブル経済により私たち日本人が何か勘違いしだしてきたと思います。

当時は牛肉・オレンジの問題やらもあったのですが、ソ連がペレストロイカに着手しその後ソ連自体が崩壊して東西冷戦が終了して、いよいよ宗主国が日本人を家畜化していくぞという時に、米国隷従とグローバル化いう最悪の逆の舵とりをしてしまったわけです。


【同胞への感謝】

欽ちゃんこと萩本欽一さんは他人の頭を叩く芸を禁止していたそうで、そんなことで笑いを取るなという考えは恐らくグローバリズムに汚染される前のお笑いの精神からくるもので、いずれにせよ中曽根政権のグローバル政策により、日本人の精神に大きく変化をもたらしたと思えます。

欽ちゃんの弟子?の勝っちゃんこと勝俣州和さんは、築地とかの早朝早く魚市場で働く人の姿を見るのが好きなそうで、

” この人たちががんばってくれているおかげで、自分らはおいしい料理を食べられるんだ ”

と実感でき感謝できるだからそうです。

自分より下の連中の頭を叩いたりして笑いのネタとしない。そういうイジメにつながるようなことはしない精神と感謝とは蜜にあるのでしょう。

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【結論】

こうなると、

①中間団体(共同体とか)の維持・復活
②個人主義(自分の頭で考える力)の育成
③内と外の壁(日本語、時間の共有、移民・外資受け入れ拒否など他多数

これらを組み合わせることでしか、

今だけカネだけ自分だけ

とグローバリズムに汚染された風潮を変えられないと思います。

所得格差以前に精神面が先にやられているので、反緊縮の政策は結果としての外的影響によるもので一時的に豊かになっても、それだけだとまた同じ事をやらかす可能性があります。


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