山本太郎がMMTを掲げない理由を検討・中編ー飢えをしのぐための強制労働


(前回からつづく)

【MMTの批判と評価】

前回はMMTがビアズリー・ラムルを引き合いに法人税廃止を是としており、それに対して私は批判をあびせましたが、MMTは消費税廃止もかかげておりそれは山本太郎代表率いる「れいわ新選組」も同様です。

MMTは

①租税は貨幣への需要を高める(モズラー・モジュールの例え)
②支出するのに税収は必要ない

ということを前提にしております。

まず支出をして税収を得ているわけで、今の日本の世界の呪いの発生源はここにあるので、コペルニクス的転換この貢献に関しては否定しようがないわけです。


【機械・ロボット・AIは労働者の敵】

MMTは社会保障税に対しても否定的であり、その理由もまたマルクス主義者のごとく陳腐であり、

①人間の労働者よりもロボットに有利になる。ロボットは余暇を必要としない。海外との競争が激しい時に不利
②海外との競争が激しくない時、高価格としてはねかってきて消費者負担になる

こんなことを述べてているのです。

生産性向上・技術革新が仕事を奪うという発想とはかつての

” 機械は労働者の敵! ”

と言って機械を破壊した労働者を思わせ、これに加えて小さな政府の証である規制のないグローバル競争を前提としているわけです。何のための国民国家なのか。

それだとトラックは馬や飛脚運送の仕事がなくなるから、生産性向上を止めろということになります。

失業に関しては国家が人出の足りない業種への教育プログラムやそれまでの生活費などの支給などのセーフティーネット、デンマークのようなフレキシブルな労働環境を整備すればいいだけと思います。


【安全地帯にいる連中らに庶民の感覚を知らしめる】

日本でMMT信者になる人がどれだけいるのかわからないけど、結構ここらはランダム・レイなりケルトン・教授なり、彼らは学問ましてや経済学という特殊な認識共同体に属しており、私たちサムウェアの庶民は毎日、庶民としての生活、幸福、収入、健康や労働環境なりを希求せざるを得なく、つまりは彼らとは感覚つまりは「常識」がまるで違うわけです。

カップヌードルの値段を各スーパー別に知っている、現実世界の中で生きているのです。


【来年の大不況と再来年の安倍政権の寿命切れとという好機】

話逸れるとあれですけどこの緊縮の流れを変えるには、まず①反緊縮が原発の問題やらでリベラルと保守と分裂しないこと②緊縮リベラルを反緊縮に転向させること。そして、③女性を反緊縮に加えること。これらが重要となります。

女性がカップヌードルの値段の各スーパーごとに違うことを熟知しているところが大きく、今回の消費税10%により今の貯蓄ゼロ世帯が2世帯に1世帯の50%から60%、70%と増えるのは確実で、丁度来年秋ごろから本格的に悪化することでしょう。

消費増税は危機ですが考え方変えればチャンスでもあります。

来年の衆議院選挙も控えており、野党がいかに消費税廃止または5%に減税をスローガンにかかげ、これに伴い財政破綻論の嘘がどれだけ反緊縮リベラル派特に女性に周知させることができるかどうか。

ここにあるでしょう。


【物語を変える】

PB達成の財政健全化がいかにバカげているか、

誰かの支出は誰かの収入
支出が先で預金・租税は後

とイソップ寓話の『アリとキリギリス』が複雑化した貨幣を通じた経済のもとでは適用されない(誰かの支出は誰かの収入)ことを、ヘゲモニー再編成できるかとうかということでしょう。


【貨幣獲得のための労働する】

私がMMTに疑問に思えるところで、後はウォーレン・モズラーの例えで自分の子供たちに家事の手伝いをして名刺をわたし、毎月その名刺の回収を義務づける。貨幣が名刺に該当し名刺の回収が租税であるという例えも、これが事実であれ是とすることは個人的には疑問に思えます。

租税を通じて貨幣の需要をつくり労働させる

という発想が私の見解と大きく違うわけです。

これって、カール・ポラニーが、主流派経済学者のカール・メンガーの考えに批判的であった立ち場の考えと同じで、カール・メンガーは

飢えが労働を強制的にさせる

ことを是とし、その飢えから守るのがかつては共同体でした。

近代化は社会学では分化であり、労働者は労働力を商品化してそれを資本家に提供していかなくなり、それが職業奴隷という子供の強制労働なり悲惨な状況を生み出したのです。(社蓄の前身です)

後で述べますが、家事と同じく労働は生活の一部であり、物語の「桃太郎」の川へ洗濯と山へ芝刈りと同じで、「働くということ」は本来商品化されていなかったということです。

市場社会と人間の自由―社会哲学論選
カール ポランニー
大月書店
売り上げランキング: 827,324

【社会の自己防衛】

.
当時、身体が変形してでも子供なり女子なり飢えをしのぐために労働を強いられ、それに対して規制を加えようとすると当時の保守派は、

” 子供に仕事を覚える機会を奪う ”

とか発言していて、子供に対する労働規制に反対していたのです。

そして、ここで現れたのが進歩的な考えの実業家のロバート・オウエンです。(この人物も何度も紹介しました)

市場に対する社会の自己防衛として「共済」という装置が作動しだしたのです。

オウエン自叙伝 (岩波文庫 白 108-2)
ロバアト・オウエン
岩波書店
売り上げランキング: 264,533

【共同体が文明より先に存在していた】

MMT入門書には、古くは貨幣は国王がその貨幣を使用させるために、罰金や租税などを納める義務とセットにして貨幣の需要を増やしたとありますが、それよりずっと前に、ローマ帝国やギリシャのポリスや、ナザレのイエスの前、メソポタミア文明よりもずっと前に存在してるのが、共同体なのです。

残念ながらこれは史実だと思えます。

ポラニーは近代化が市場原理が跋扈するまでは、共同体が飢えから守り労働は生活の営みの一つであり、貨幣は購買力の象徴であり、土地は自然の一部であるとその考えを糾弾していました。

西洋と異なり日本はよくも悪くもキリスト教の影響を受けておらず、「働くこと」はたとえ上級階級でなくとも生きていく手段というよりも、社会から要請される役割の一部としての慣習が強く、ブラック企業が跳梁跋扈してピンハネ奴隷的な派遣労働者と社蓄の阿鼻叫喚の世界になりつつも、まだこの慣習が首の皮一枚繋がっていると思えます。

安倍晋三政権の働き方改革

で日本人の役割分担も崩壊する直前ですけど。


【ミクロで行動すればするほどマクロで悪くなる】

労働も貨幣も土地も全て商品化されたのが現代社会なのですが、市場原理が共同体を破壊して「悪魔の碾臼」によりバラバラの個人にして、飢えから身を守らせるためには労働力を商品化し、マルクスが批判したように資本家という奴隷主を変える存在が労働者なわけです。

ここで厄介なのが家族であり、なぜならジンメルが言及したように、

国家と家族のためなら人間は命を捨てる

ぐらい過激になり、これが例えば財務官僚なり経団連の連中であり、経済学者であり、TVタレントであり、政治家であり、アナウンサーコメンテーターであり、知識人であり、皆家族のためと緊縮財政であれ国富を外国に売り渡すことであれ、全て大義名分を与え、これが合成の誤謬となりその結果の20年以上のデフレとなったわけです。

ナチスのユダヤ人のホロコーストも同じです。家族想いのナチスの連中がしたことで、それが凡庸な悪となっているので単に構造上の問題です。

たまたま、昔は西側諸国はアメリカの都合で中間層が厚く、東西冷戦という時代の僥倖の恩恵を一時期に享受できただけです。


【これからの貨幣】

さて、これからの貨幣という概念は「キーストローク」により大きな政府が打ち込んだデーターでしかないことが自明明となり、租税により強制的な労働の義務を敷く意味でなく、むしろもっとはるか以前の共同体としてのツールとしての意味をもち、生活の営みとしての一貫として社会から受け取るツールとしての機能をもつようになると私は勝手に妄想してます。

ここもまたMMTの税というものに対しての解釈が、西洋的な思想というか桎梏となっている旧約聖書の原罪に対しての労働の罰に反映され、これが悪に対して課せられこの悪行への贖罪手段としての貨幣。

罰としての労働をしそれを強制的に実行させる税

これって東洋、日本で適用されるのかなと大変疑問に思えます。


【貨幣の裏づけにあるのは供給能力】

貨幣にあるのは租税による強制的な労働でなくあくまでも供給能力にあり、そこにはその国家の技術だけでなく、慣習やら文化やらそういったものを全て包含しており、インフラ整備をする能力だけでなく、公助やら共助やら国民性の強靭さやら、アニメや文楽などの高い文化なりもそうであり、これらは全て役割分担にあるのだと思います。

財政破綻論の嘘が何よりもこの供給能力を毀損し、去年の西日本豪雨やら地震やら台風やら、今年の台風15号、19号、来年の・・・と甚大な被害をもたらしてきたわけで、ましてや水道民営化とか外資を呼び込むとか、農協解体とか、種子法廃止とかなんてただの売国行為であり、グローバリズムのアイテムの一つの緊縮財政がそうさせているのです。

(次回へつづく)


どうせ今回の台風19号の被害なんてすぐ忘れて緊縮に原因があると気づく国民なんて増えないと思える方も ↓のリンクをクリックお願いします。


政治ランキング;

↑クリック


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA