水道事業民営化ー所有権は自治体にあるから大丈夫?

【気づいていない人もいるようですが】


気づいていない人もいるようですが、なぜ自治体が水道を民営化するかを考え直したほうがよろしいです。

自治体が水道を民営化する理由は、財源が限れておりかといって水道料金を不当に設定できないためにある程度料金を抑えつつ、水質維持のため、災害に耐える強度のため、それで赤字分を自治体が補填しているところも多いからなのです。
メンテを押さえれば適正価格で水道が供給されることも可能ですが、しかしそれやると水道管破裂とか米国で起こってるようなことになりかねませんね?

自治体は国家と異なり中央銀行も所有していなし、硬貨を発行することができません。夕張みたいにならないために地方債発行も限られ、ぶっちゃけ予算内でやりくりしなければならないので苦しいわけです。


【八尾市の水道は黒字しかし】

これは大阪の八尾市の水道局の広告ですが、きちんと耐震強度などに配慮されておるようです。

水道の収支なのですがはっきり言って黒字のようですね。

>給水人口の減少や節水意識の高揚、節水機器の普及などにより水需要が減少し、水道料金収入は右肩下がりの傾向がつづいています。こうした傾向は今後も続くものと見込めるため、財政面への影響が懸念されます。


【水道料金引き上げで節水されました】

>給水人口の減少や節水意識の高揚、節水機器の普及などにより水需要が減少し、水道料金収入は右肩下がり

これでもつっこみどころ満載なのですが、はっきり言って節水意識の高揚って、ただ八尾市の近年の水道料金を引上げのためにそうなっただけじゃないかと思います。

ライフラインの水ですら実質賃金が低迷したまま物価が上昇するなら当然消費を控えるのです。

給水人口の減少

おい、労働人口の減少と意味不明の題目・念仏じゃないか(笑)

これって消費税と同じく消費に対しての罰則の結果なのです。
ライフラインの水だから料金引き上げればもっと収入が上がると思いきや、実質賃金が低迷して貧困化して、夏場はシャワーで済ますとか洗濯物溜めてするとか、皆さん工夫して当然こうなったんじゃないですかね。(去年の私はそうでした)

 


【弱い自治体ほど運営権を渡す】

なぜ自治体が水道事業から手を引くかなんて簡単で、自治体は国家と異なり通貨発行権がないわけですから、収支内でやりくりしなければならず、予算オーバーするなら地方債を発行するなり、増税、料金引き上げするなりして対応するしかないのです。

東京圏などではどうにでもできますが、これ少子高齢化の地方の自治体ではもうやりくりできないのです。

>自治体が水道施設の所有権を持ったまま、運営権を企業に長期間売却するコンセッション方式を「選べる」ようになるわけです。だから導入しないことを選択するのも自由です。

こんなことは皆わかってるしだけど、職員の賃金引下げするわけにもいかないし、震災・水害等に備えた設備も維持しなければならないし、しかし弱い自治体では予算内でやりくりできないから、運営権を手放すしかなくなるのです。


【用語説明してみました】

(小泉政権の三位一体の改革により、2000年から2008年の間に約11兆円も地方への補助金が削減されましたが参考に。)

(用語説明)

地方交付税:自由に使える補助金
地方交付金:公共投資に対する補助金
国庫支出金:教育や医療など自治体が変わっても同一サービス提供できるための特定事業に対する補助金


【地方への補助金削減する安倍政権】

では、安倍政権ではどうなっているでしょうか?
いちいちデーター作成するのも面倒なので、人口の少ないGDPの低い代表の鳥取県の地方都市の鳥取市の資料を参考にしました。

補助金の額の多い地方交付金と国庫支出金をピックアップしてみました。

民主党政権は2009年7月に誕生して、
実際予算を組むのが2010年からになりますが、地方交付金が約251.7億円国庫支出金が約122.9億円であるのに対し、安倍政権では去年2017年で地方交付金が約236.7億円国庫支出金約130.0億円と、削減もしくは微増に終わっているわけです。


【弱い自治体には選択肢がなくなる】

消費税は社会保障費に全て使うと自民党は増税時にキャンペーンを謳ったわけですが、社会保障費は増税分の2割しか使われず残り8割は借金返済という意味のない何も生み出さないものに使われるというより捨てられました。
(参考文献:藤井聡『10%消費税が日本経済を破壊する』)

しかも、少子高齢化で毎年1兆円もの社会保障費が増加すると流布しておきながら、法人税を引下げているのです。

地方は特に若者を中心とした労働人口の流出が激しく、私が鳥取市という地方都市を例に上げたのもそのためです。

各種交付金など約23.5億円から約40.1億円と増えてるじゃないかと言われるかもしれませんが、まず地方交付金や国庫支出金と比べて額が小さすぎますし、インフラ整備って水道だけじゃないですし、そもそも日本海側の道路のインフラ整備は圧倒的に遅れているのです。

(1997年のものですが進捗状況が遅いです)

これで水道事業に関しては、災害に対しての強度や安全や水質等を維持しつつ、それで適正価格で採算をとれない自治体が必ず現れてきます

少子高齢化で労働人口流出する地方に対して補助金を渋るようになれば、

選べるとか導入しなくてもいいとか

そんな選択肢がなくなるのではないでしょうか。


【地方は努力が足りないと真のナショナリストは言わない】

日本国内は住居移転の自由が憲法で保障されいますし、職業選択の自由も保障されております。

まぁ、国内はユーロ圏と同じようなのですが、ユーロ圏と異なるのは国内は一応日本人という同一民族ばかりであり同じ国家・国民意識のあるつまりは

nationネイション

であることです。

だから、人の移動が自由にできる代わりに衰退した地方にはインフラネットワークでテコいれて、地方のGDP引き上げをしていわば血液が行き渡らず壊疽(えそ)しないように相互扶助の精神が生まれるのです。(社会学では均衡でなく機能の概念)

これって同胞だからできることであり、ユーロ圏ではむしろ敵になりえるような他国民にはまずできません。しかも、ドイツで自分らの賃金上昇率が低く不満をもっている国民が、ギリシャやイタリアの国民に対して冷徹な要求をしだします。

”俺たちはがんばっているのに、ギリシャやイタリアは努力が足りない!”

て具合に。

これ、都市部の人間の

”俺たちはがんばっているのに、地方は努力が足りない!”

と似てますね。
この台詞ってよそ者に対して発する言葉であり、ナショナリストはまず発言しません。(嫉妬なら同胞に対して抱くものですが弱者に嫉妬って違うでしょって)


【中曽根時代の民営化中毒の残滓】

まぁ、このまま水道民営化されれば、弱い自治体で運営権を渡さないといけなくなることもありえるし、それが外資であれば質の悪い、災害に弱い水道により回収された料金が外国人に流れてしまうのです。(まぁ、日本の多国籍企業の株が外国人が所有していれば同じですけど)

もう、日本人はつい最近の西日本豪雨のことを忘れてしまったようですね。

日本教は顕在です。

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