TVドラマ『anonoe』最終話


【終わりましたねanone】

割とリアルなアウトサイダーを描いていたTVドラマ『anone』終りましたね。

大体、犯罪者って理由ありで、その犯罪をつくっているのが、第三者の私たちでもあるわけですが、スタンレー・ミルグラムのアイヒマン実験のごとく、責任が分配されて自認できないのです。(シャトーブリアンの寓話『殺される中国人』もそう)


【悪意ある報道ニュース】

なんか、ニュースで使われる写真っていかにも極悪な印象を抱き、刑務所から出所して仕事も家もなくて、その結果小額をパチンコの投機し、負けてパチンコ屋の息子を誘拐して即逮捕され、再度宿ありの刑務所に服役したKの写真も、「極悪な人相だな」と思える写真でした。

だいたい、刑事事件とか一般人には何ら関係なく、むしろ子供や国民間で猜疑心・敵意を煽り何考えているんだと私は思います。

これも、懲罰を与えたいという人間の心理が働くわけですが、責任という概念は社会がつくりだした形而上の虚構でしかなく、もしその責任を肯定すると、自分が関与したという事実を認めたくなくなり、犯罪者に責任を押し付けるわけです。

これ、自己責任とか言っている論客と同様であり、責任は本来自分で背負うものであり、こんなの単なる権利を多く有するつまりは、権力者の詭弁であり、他者に義務を負わせているだけなのです。

まぁ、他人に自分の責務を押し付けただけなのです。


【鑑別所】

広瀬すずさん演じるハリカちゃんは鑑別所に入れられるわけですが、時代が変わったのか私の認識不足か、所内は私服で生活してるんですよね。(ちなみに、未成年者で刑が重いのは少年院だと思います。少年院は壁が高いんです)

私の知人で鑑別所帰りの人がいましたが、大体1年以内で出てこれるようですね。

Kinkiの主演の『若葉のころ』は更生施設として描写しており、ほとんど刑務所なのに壁低いし、単なる工場を撮影上使いまわししているように思えます。


【自分がつくり上げた共同作品を裁く】

さて、瑛太さん演じる中瀬古が、田中裕子さん演じる亜乃根さんの孫をかばうためについた嘘で、「悪い人を裁くために悪いことをした」というような台詞がありましたが、まぁこれなんです。この裁きも悪いことなのです。

犯罪者を第三者の大多数が責任逃れして、尚且つTVで顔と名前を公表つまり公開処刑までして、自分たちがこの犯罪者を裁くという、まぁ普通考えたら自分で自分を裁く行為を私たちは赦しているし、黙認しているわけです。


【罪と罰を発明しちゃったよ、人類】

ここで人間は罪と罰という形而上の概念を発明するに至るわけです。

同じ人間・日本人・同胞を肉の関係つまりは、自我と他者と分離させることにより、裁くことが可能となったわけです。

これ、ルソーパラドックの謎の解明と同じく、自分で自分を裁いていることを逃れるために、腐ったミカンの加藤まさるを3年B組の人間でなくすわけです。(過去ログ『権力構造維持と3年B組の腐ったミカン』

腐ったミカンですから人間じゃありません。だから、加藤は言います。

「俺はミカンじゃねー」

と。

同じ日本人と言いながら一方で犯罪者を裁き、それでも日本人のはずなのに、むしろ社会から排除するのです。(いや、おかしいでしょ)

それなら粛清してしまえばいいのですが、これにも抵抗があるのです。なぜなら、皆自分が関与していしまってることを深層意識でもっており、それをしてしまうと自分が作り出した犯罪者を自分が粛清することになるからです。

ただ、それが出来る唯一の場面が激情です。

人間は所詮、感情的な人間であり、グローバリストが搾取を止められないのは、欠乏動機ゆえにいくら権力を握っても不安で、いわば中毒になっているのです。新谷かおりの『エリア88』の傭兵と同じ症状です。

不安と安堵、低次の欲求を交互に繰り返すと、それが中毒となるわけです。
だから、グローバリスト・レントシーカーらには治療が必要なのです。農業とか土いじりをして。


【悪を懲らしめるために悪行を重ねます】

まぁ、真剣に犯罪を軽減させたり敵意に満ちた疑心暗鬼のこの世の中を変えたいのなら、悪を悪により滅するような社会から、もう少し建設的な世の中のモデルを構築することをオススメします。

恐らく、かつてのハイマン・ミンスキーのごとく学会の隅に追いやられている学者も何人かいるでしょうから、彼らはもう既にいくつかモデルを構築しているかもしれませんし、資本主義社会が機能しなくなった時のために、次のモデルへの移行を検討したほうがよろしいのではないでしょうか。

今のままでは、子供のイジメ、自殺、スクールカーストとかなくならないし、大人となりまた加害者に転じるだけです。パワハラとか、ブラックな環境や他人の噂話とかして、負の連鎖ですね。


P・S

このドラマの見所は全面的に暗い内容なのに、日常会話がコミカルでそれがリアルなところでしょう。誰も世の中が地獄だからと言って、四六時中ギスギスしているとかリアルじゃないでしょ。

中瀬古がニセ札造りがバレて口封じのために、火野正平さん演じる弁護士に

「よかったら、仲間になりませんか?」

って自分みたいで笑いました。私もよくこういうこと言います。司法取引みたいなもので、いや、発想の転換です。

 

第1話

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