靖国問題を考える


【靖国の二重の意味での問題】

靖国神社は熱狂的愛国者の皆さんがご存知のごとく、従来の日本神道とはかなり異なります。(オカルト分野ではもっと拡大の意味があります)
元々、日本古来より平将門にしても菅原道真にしても、怨霊となって災いをもたらせる悪霊を、鎮魂の意味をもって神と称する伝統があるようです。
太宰府天満宮にしても大阪天満宮にしても学問の神様とそのご利益をもらいに参拝するわけですが、もともと鎮魂のためでありその行為は珍妙な光景としか思われます。
祟り神にならないでみたいな、供養ですから。

こういう意味では靖国神社も元々国家のために犠牲となった霊を沈めるという意味であり、鎮魂としての意味合いが強いとする味方もあるわけです。

ただ二つの問題があり一つはA級戦犯と称された戦勝国側に処罰された霊を神として祭っているということと、もう一つが戊辰戦争で賊軍扱いとなった霊は神として祭られていないことです。
賊軍の子孫である東北の人は朝敵国家反逆者として扱われているわけです。

10年ぐらい前ですか、小沢一郎氏が靖国問題で小泉元首相の靖国参拝に対してするべきでないと意見を述べていたわけですが、印象的な意見が「私は白河出身ですが賊軍扱いされた人は祭られていませんよね。」というものでした。
内田樹氏も東北の血をひいており、やはりあちらでは今でも藩としての区分意識が強く、賊軍側が出世するにはコネも何もないから勉強してエリートになるしかないという陸軍が抱いていた劣等感や、ルサンチマンが非常に強く残っているように思われます。

これってそういった出身地の人でないと実感がわかないことなのでしょう。


【いまだ敗戦処理が出来ていない日本】

靖国問題が戦勝国側の戦犯を祭ったという意味であり、死者の霊をどう扱おうと関係ないし内政干渉だと主張する熱狂的愛国者の解釈は、非常に短絡的でありむしろ危険なのです。

まずA級戦犯を祭るという行為は敗戦を受け入れていないという意味でもありますし、これはドイツやイタリアやフランスと異なり、再び同じ侵略戦争をやるという意志表示と外国から受け取られるわけなのです。

国家も民族も戦争に負けてもそれでも存続していかなければならず、ドイツですとナチスに穢れを押し付け一般ドイツ人を免罪にしようと必死になりましたし、イタリアはドイツ傀儡政権のイタリア社会共和国と内戦状態となり、バドリオ首相が連合国と講和条約を結び敗戦の責任をのがれ国民を守り、フランスは死刑囚だったド・ゴールを表にだし、インドシナで日本軍と植民地共同統治協定を結んだ政権から自由フランスを開放した英雄とし、戦勝国として存続の立場を獲得しました。

きちんと国家が存続していくために責任を指導者がとる形により、国家継続の正当性を外にアピールしいわばけじめをつけたわけです。

だから、A級戦犯を合祀すること自体が敗戦を認めておらず、再びリベンジを果たすという宣戦布告という意味で外国から解釈されてしまうわけです。
ファシズム化していると解釈されても仕方ないのです。
しかし、その一方ではあっちこっちで謝罪して、恐らくそういう行為は北東アジア諸国からはフェイクして騙し打ちするための作戦だと危惧され、1000年たっても許さないと牽制しているのではなかろうか。

いや、日本人がそこまで狡猾なら米国に骨の髄までしゃぶりつくされ、国民を売り渡さないでしょって。


【沖縄と東北】

靖国のもう一つの問題はやはり賊軍の扱いであり、これが非常に厄介なわけですが、これは戊辰戦争に敗れたぶっちゃけ東北の人の祖先を反逆者扱いをしていることになるのですから、靖国神社はもうルサンチマンの対象となるわけです。

東北の人は親から子へそして孫へとこれらの話が受け継がれ、北海道の鎖塚なんて幕府側の賊軍が政治犯囚人となりえぐい労働にかりだされこの怨念がムー的には霊となり目撃されているわけです。

この靖国問題は鎮魂として神とあがめられ慰霊から次には顕彰へと解釈に至り、そうなると東北以外の沖縄ではもはや憎しみの施設でしかないといえよう。
沖縄決戦では天皇陛下万歳と玉砕し米軍に辱め受けるぐらいなら自決しろと強要され、一億玉砕の本土決戦の第一陣が、原爆2発投下され天皇陛下の玉音放送により敗戦に至ったわけですから、ただの裏切り行為でしょう。
沖縄はその後米国の領土となるものの、再び日本に返還されたもののこの有様です。
中央政府は米国追従し何もしないわけです。(これは東北、地方も同様)

鎮魂の本来の意味⇒顕彰されることを強要⇒裏切り⇒怨念

こんな感じでしょうか。沖縄の人からすると。

私は靖国に今年はじみて参拝しましたが非常に複雑であり、実は顕彰でなく慰霊の意味で祈りました。
10年以上前に福島の飯盛山にも行きましたが、もう少し福島の人の心情を理解して祈ればと今は思います。


【国家分裂計画】

四国でも九州でも恐らく北海道の人でもよく耳にする言葉が「内地から来た?」という言葉です。

私たち本州にいる特に太平洋側の人間はまるで日本列島が一心に日本国としての意識が強いわけですが、違うんですよね。
内地(本州) VS 北海道、四国、九州、沖縄

の分裂した意識をもっているようです。
これに震災後のまずい政府の処置を加えると、

内地(本州) VS 北海道、四国、九州、沖縄、東北、鳥取、島根、宮崎、大分

となり、PB達成緊縮財政が深刻化すると、

都市部 VS 北海道、四国、九州、沖縄、東北、鳥取、島根、宮崎、大分、その他

となり道州制を導入すると経済財政諮問会議や産業力競争会議や規制改革会議ら、外国からの投機先としては理想郷となります。

つまり国家が事実上解体され、国民国家でなくなるわけです。

三島由紀夫が経済だけの背骨のない国家どころか、何もない外国資本の投機対称の家畜のような名ばかりの日本人ばかりの抜け殻のような国家となるわけです。
その頃では街で英会話がとびかってるでしょうね。

“You are speaking Japanese, aren’t you? That’s ugly! “ (お前、日本語なんかしゃべってるのかよwだせぇwww)
って具合に。

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