国家のパワーバランスとカタルーニャの悲劇


櫻井よし子女史がかつて、「中国は日本にソ連の牽制のために軍事を強化しろ」と発言していたと思います。
しかし、これは普通の国策なのです。どこの国もライバル国同士を戦わせるのなんて常識的なことです。
一番してはいけないことは独立気概なくして一国との同盟に依存することです。


【パワーバランスの駆け引きに負けたカタルーニャ】

同盟なんて自国の国益のみの関係であり、最近話題になっているスペインのカタルーニャ(バルセルナ)もなぜ現在、中央政府カスティーリョ(マドリード)の属州となってるかというのも、このパワーバランス駆け引きに失敗したからなのです。

歴史を振り返ると、スペインの王のカルロス2世病弱な上種無しであっために、遺言にその後継ぎをなんとルイ14世の孫のフリップを指名したわけです。

これに危機を感じたのは、オーストリア、イギリス、オランダらの国です。
なぜなら、ただでさえ巨大なフランスがスペインを併合すると一強の状態になることを恐れたわけです。

上の地図からみてわかるように、フランス一強状態は周辺諸国に対しては極めて脅威的であり、当然それを周辺諸国は回避しようします。
アニメ「少女戦記」でもあるように一強に対する周辺諸国の警戒は震撼に値するものです。

 

オーストリア、イギリス、オランダ三国同盟を結び、ここで神聖ローマ帝国レオポルド1世の子のカール大帝スペインの継承にかつぐわけです。
レオポルド1世の元にはスペインのカルロス2世の妹が嫁いでいるため、彼の子のカール大公をイギリスの提案によりバルセルナ(カタルーニャ)を首都機能として、これを正当なスペインとしようとしました。
フランス+スペインの一強を阻止するためです。

バルセルナ(カタルーニャ)にとったは念願となるマドリード中央政府からのくびきを外すはずすための挑戦でもあったわけです。


【同盟なんて利害一致での共闘でしかない】

ここでまたしても不幸な出来事が生じました。

神聖ローマ帝国のカール大公の兄が死に、その後継ぎをカール大公が継ぐこととなり、それはオーストリア、イギリス、オランダにも都合が悪いわけです。
今度はカタルーニャ(バルセロナ)を首都とするスペイン神聖ローマ併合されるとそれはそれで困るからです。
神聖ローマ+スペインこれも一強となり
均衡が保てなくなり周辺諸国には脅威なわけです。
ここで、三国同盟は撤退するわけです。

こうなると残されたのがバルセロナ(カタルーニャ)です。
カール大公が去った後もバルセロナは単独で戦わなければならなくなり、中央政府のスペイン軍に敗北することになったのでした。
この時にバルセロナ(カタルーニャ)の公用語はカスターリョ語(スペイン語)となり、官吏の職もとざされ、そこから商業の都市として生きていかなけばならないわけです。
関が原の戦いで破れた豊臣家、つまりは大阪が商業の都市となったこととも共通点があるわけです。


【自ら滅びようとする日本】

スペインが凋落の道を辿ったことは、地政学的な影響も当然ありますが、独自の血統の王族が存在しなかったことのあります。
愚鈍王カルロス2世が種無しで病弱でありこのパワーバランスを見誤ったことが非常に大きいわけですが、カタルーニャ(バルセロナ)にとっては運が悪いとしか言いようがありません。

関が原の戦い戊辰戦争も運が非常に大きいわけです。

ただ、愚策故の末路は必然的な悲劇を生みます。

その典型が日米同盟の依存体質です。
二国間での同盟関係ほど脆弱なものはなく、これで英国も日本も凋落していったわけです。

カタルーニャは日本と異なり(バルセロナ)自国の血筋や、言語文化などを貫けなかったためにあのような状態に陥ったわけで不幸です。
それに加えてパワーバランスも駆け引きにも何度も敗北してます。

しかし、日本は・・・・。

英語化教育、アメリカの二軍のための安保法制改正、経済特区、米国企業のための規制改革委員会、食料をてばなす種子法の改正に農協解体、郵政株売却、道州制、官と民の対立構図、格差社会・・・。

一方、アメリカから自立しようとする知識人は皆つぶされるのです。
まぁ、あれですから。


クリストファー・レインが米国は太平洋から撤退して日本に核武装させて、このまま東アジアで均衡状態を保たせて国力を削がせろと言っているのはこうした理由(分割して支配するようなパワーバランスを利用する戦略)からです。
米国追従論者はそこをあまり考慮いれていないのではないでしょうか。

 

 

 

 

日米同盟の脆弱性ー後編


(前回から続く)

【第三者の漁夫の利】

アメポチサイドから戦前の日英同盟の解消によって、日本が誤った選択の走ったという意見をたまに耳にします。
故に、日米同盟は大切だと。

しかし、同盟とは友情でなく利害の一致でしかなく、こんなものただのパワーバランスのわけです。
ジンメルは第三者の立場「漁夫の利」という効果について言及しています。

これを歴史的に説明する以下の図式です。

英国(第三者)、スペイン VS フランス

英国はスペインとフランスとの対立構図を利用し、共に争わせ両国ともに国力を消耗させる作戦に出たわけです。
これが、古くはカールシュミット、最近ではクリストファー・レインのいうオフショア・バランスの理想的な海洋国家の立ち居地なのです。

大英帝国はオフ・ショアバランスにより帝国となり、これは米国や日本とて例外ではないわけです。
周知の通りに英国はこの対立構図により、スペインの無敵艦隊を撃破するようにまで発展したわけです。

ミヤシャイマーはスペイン・フェリッペ2世のディフェンシングの戦略により失敗したと論じてますが、それは間違いであり地政学的に英国が第三者の立場にいれたことによる勝利が大きいと言えるでしょう。
もうこれは運命としかいえません。


【分割して支配しろ】

ジンメルの形式社会学では優勢にたっている第三者のAがいるとすると、それに準じるの存在があると諸要素の結合が一番の脅威であり、かならず対立構図をつくろうと試みるとしています。

× 優勢第三者A VS BとCの協力

 優勢第三者A 、  B VS Cの対立

 

インカ帝国では支配者Aは、臣民BとCに少しの差を故意につけて、BとCの間に嫉妬を生み出しわざと対立構図をつくり、BとCの結合を阻止していました。
これ、自民党が今までさんざんやってきた手口です。

国家公務員の月給とボーナス 4年連続引き上げへ

地方公務員も過去ログで記述したとおりに、人事委員会や公平委員会により同じ現象が起きています。同じです。
これに対して、民間はこうです。→【増税】政府与党、所得税増税と基礎控除の見直しをセットで検討!サラリーマンの負担は増大へ

まぁ、完全に民間の中間層を破壊を試みているわけですが、これも言ってみれば

優勢富裕層A、 B(公務員)VS C(庶民

でありこの手口はアメリカで現在も継続中であり、英国サッチャー政権でも使用したお決まりの対立構図です。
年収800万以上の所得税増加させたところで、本当の富裕層の大きな収入源はキャピタルゲインであり、所得税が増えても糞程度の負担です。
これは意図的に大企業の傀儡政権の自民党の、本来日本の大企業やアメリカつまりはアメリカ大企業に向くはずだった矛先を変えた分断計画なのです。


【平等が支配者の天敵】

帝国主義の時代にも現地の支配をこれ(分割して支配しろ)により成し遂げました。

英国は単に”インドによってインドを獲得できた”という名言もこの対立構図をことを意味しており、
BC500年ごろのペルシャの王クセルクスも”ギリシャ人と最も戦ったのはギリシャ人”と言い放ってます。

こんなの2000年以上前からの常套手段なわけです。

ただし、この方法の失敗例があり、それはオーストラリアです。
オーストラリアではいくら支配者がBとCで差異をつくり対立構図をつくろうとしても、原住民同士で平等化されてうまくいかなかったわけです。

実はアテナイのソロンも名言を残したように、「平等は戦争を生まぬ」わけです。


【インドは漁夫の利を得ようとしているから期待できない】

前回のブログに話を戻して、痛恨の2014年の安倍晋三の歴史的失策、つまりはロシアとの協力関係放棄ですが、これに対してインドと関係を深めればいいと意見が出てきます。

ないwないw

もうこれまで述べてきたように、この状況はインドにとって完全に理想的なのです。

言ってみればスペインとフランスとの対立関係を沈黙していた第三者の大英帝国となる前の英国の状況なわけです。
インドは東南アジア諸国が中国から脅威を感じていても、沈黙しているでしょ。

当たり前です。
この一番美味しいところをとろうとしているからです。
各国のパワーバランスなんてアメポチの考えるように単純じゃないのです。

いかに日本が愚かで、日本の最大の脅威の安倍晋三氏が総理でいつづけるのを黙認どころか、北朝鮮の脅威で煽動され、政治にシモネタをもちだし優秀な議員を排斥し、公と民、地方と都市、老年と若年、農協や医師会を既得団体と印象操作し対立構図をつくり、内から外から日本を崩壊にみちびいているのかがおわかりになるでしょう。

自民党の止揚効果のリベラル政党をぶっつぶしたしっぺ返しが今にして効いているわけです。
これも政治のパワーバランスが崩壊した当然の結果なのです。
こうなることに最大に貢献したのが、われらが隠れ安倍信者の三橋貴明氏であり、西部グループなわけです。

 

 

 

 

日米同盟の脆弱性ー前編


まず、日本の領土問題は米国が意図的に仕掛けたことは間違いないと言っていいでしょう。

米国にとって一番恐れていることが東アジアの協力関係にあるからです。
これをやろうとしたのが、鳩山由紀夫元総理大臣です。ー友愛外交

これは日本会議やネトウヨが激怒するだけでなく、米国が一番避けたい事態なのです。
鳩山氏がこれをやってついに戦後レジーム脱却をしようとしたのですから、大事件だったわけです。

鳩山氏の友愛外交に対してここで、自民党のアメポチは価値観外交でを持ち出し来るわけですが、必ず民主主義や資本主義の関係を強調してきます。

民主主義+資本主義 VS 独裁主義+共産主義

の二分を持ち出してくるわけです。
これは、ウィリアム・サムナーハーバード・スペンサーフリードリヒ・ハイエクらの使ってくる、私が「二元論の罠」という劣悪な大衆煽動の方法の一つです。

ここにはデンマークスウェーデンなどの社会民主主義国家は地球上に存在しません。
大衆は極めて単純だから、複雑的認知をできません。


【アメリカに反対した連中は潰される】

 

まぁ、この東アジア共同体が良いか悪いかは別として、日本はいいかげん米国のくびきから開放されて自主独立して、独自の外交をしなければならないわけです。
過去ログで記述したように、スエズ危機以降にフランスはアメポチの英国を切り捨て、ソ連を牽制しつつ米国の属国となることを避けるために、自主独立の路線を歩みました。
西ドイツのアデナウワーも巧みで、フランスと親密になることにより、ドイツ統一への道を歩みだすわけでした。

一方、日本は岸信介や吉田茂といった連中を筆頭に、アメリカの傀儡政権が現在まで引き続き、これに反対した政治家は消されるわけです。
その典型的な一人が田中角栄であり、最近では鳩山由紀夫氏なのです。

 

アメリカに潰された政治家たち
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鈴木宗男氏もロシアを親密になり、北方領土を奪還する道筋を作ろうとして潰されました。
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政治家だけではありません。
植草一秀氏も潰されかけました。
蓮舫山尾しおり望月衣塑子氏らもそうなのではなかろうか。

【集団の量的規定の原理】
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これらはもう米国にとっては正確には米国の富裕層・支配者階級らにとっては、非常に都合がいいわけです。
そのこれらといものは、別にアメポチの安倍、麻生、前原、細野、小池百合子、野田佳彦氏らの操り人形により日本の政治を支配し、アメリカに反対する連中らを排斥するということだけではありません。
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実はここで社会学の集団の量的規定や、国際関係論のパワーバランスも意図的に米国が関与しているわけです。
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ロシアと親密になり北方領土を奪還しようとした鈴木宗男氏や佐藤優氏らもアメリカの工作により失脚しましたが、これもアメリカの戦略の集団の量的規定やパワーバランスに関係しています。
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この2と言う数字の集団とはまさに日米同盟です。

【2という特別の意味】
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ゲオルク・ジンメルによると3以上の関係でなく同盟のような2の関係は、当然片方がかけるとこの欠けるは解消されるわけです。当たり前ですね。
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この2の関係の特徴は実は、他の関係に注ぎ込まないという独自の特徴をもっているわけです。夫婦もそうです。
軍事を米軍の駐留、米軍の2軍化とした自衛隊の状態により完全に亭主関白の米国に依存すると、当然自立できない嫁のような状態では当然、全てやられたい放題となるわけです。
漫画「美味しんぼう」の海原雄山に殴られぱなしの山岡の母親のような状態が今の日本です。
離婚して山岡四郎をつれて自立すればいいだけだったわけです。
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しかし、米国は英国とも同盟関係になりつまりは日本にとって米国は唯一であるが、米国にとっては愛人の一人ぐらいにしか思っていなく、韓国とも同盟関係にあります。
ここで日本の敗戦直後にしかけていた米国の巧みな戦術が繰り広げられているわけです。
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竹島の領土問題です。
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これに歴史問題なんて米国にとっては美味しい状態でしかありません。慰安婦問題なんて格好です。
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【日、韓、英らに対して第三者とあろうとする米国】
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これで社会学的な見地によるとアメリカという第三者の存在を巧みに使用しているわけです。こうです。
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日本(人)に日米関係と日韓関係に僅かな差をつけるわけです。そうするとどうなるか。
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韓国側に嫉妬心を抱かせ、日本側に優越感を抱かせるわけです。
実際、こうやってアメポチ論客も形成されるわけです。
F15のライセンス生産は日米同盟は特別だからだとか、日本側に思わせるのです。これって、なんか思い当たりがありますね。
そうです。
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朝鮮半島の小中華思想です。
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朝鮮は支那(中国)の贔屓の属国であり、日本はその下というあれです。
本当に日本が特別ならばF22もライセンス生産されているはずだし、そうならないのは機密性に問題なんかなく(特定機密法案ができても許可されていない)、東側の共産国が崩壊してその必要がなくなったからなのではなかろうか
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アメリカは非常に巧みであり、大東亜戦争の戦時中にも、何千人もの社会学者や社会心理学者らを政府がかかえこみ、日本人のモラル(士気)の低下を測定しており降伏する時期まで特定しており、必要もないのに広島、長崎と原爆を落としたわけです。
この根拠となるのが社会学者レイトンの情報参謀の資料にあります。
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他にも米国なんて第一次世界大戦後の時点で、これから日本が脅威となるとオレンジ計画により日本との開戦を見込んだシュミレーションを国家単位でしていたわけです。
(次回につづく)
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ダーウィンの進化論とマルサスの「人口論」と格差社会ー後編


(前回にひきつぎ)

【進化論にもいろいろある】

 

反進化論にもいろいろあるように、進化論にも経済学の学派のようにいろいろあります。

1909年にダーウィン進化論はどん底の状態になるわけですけど、他の進化論にも

①ラマルク進化論
②跳躍進化論

とあり、①のラマルク進化論はキリンの首の長さが伸びるのは、木の高いところにある果実を取れるように意図的に進化するというものです。

②の跳躍進化論は突然変異によるもので、①と②はともに目的をもって進化すると解釈するわけです。

しかし、ダーウィン進化論は環境に適応できるものだけが淘汰されて生き残る、自然選択を前提としているわけです。
このような「適者生存」という言葉は、ダーウィンでなく英国の社会学者のハーバード・スペンサーが使った言葉です。

もともとダーウィンの進化論はマルサスの「人口論」の影響つまりは政治的哲学的影響を強く受けたものであり、純粋な生物学と乖離しているわけです。

しかしそれでも、ダーウィンの進化論にも追い風が吹くわけで、1940年代にDNAの発見により、創造論も目的論とも無関係であり人間を含むすべての生物の進化は、突然変異と自然選択の結果ととらえられことが可能となり、全ての生物は同じ源だという解釈が支持されるようになるわけです。以下のように図式だと言えるでしょう。

神学的・科学的→人間は最初から、別の場所にいたりする特別な存在

ダーウィンの進化論→単細胞と人間と源は同じ


【無機質なものから有機体を自然に誕生させることが困難】

 

ところが、これで当然これにも反論が続出するわけです。
源を同じくするのであるのなら、無機質から有機質への進化がなさればならなくなるわけです。
ダーウィンの進化論では源が同じくして単細胞から進化したとされてるが、まず忽然と単細胞が誕生したとはできないわけなんです。

それを認めるなら、ID理論や創造論と同じになるからです。神なり知的存在による超越した存在が介入したとなるからです。

そこで、次の過程を思いつたわけです。

無機質→バクテリア→単細胞

これも1953年にDNAの研究により打ち砕かれるわけです。
そもそも、有機体の基盤部となるリボ核酸が自然に形成されるのは不可能という結論にいたるわけですけど、当然全ての源を同じくするダーウィン進化論はそれをもくつがえそうとするわけです。

こういうことに対して、天文学者のフレデック・ホイルは

気体状の化学物質から有機体が生れる確率は、廃材が竜巻により巻き上げられて、ボーイング747を組み立てるのに等しい

無機質な物質から有機体の誕生を関連づけるのは無理としているわけです。


【カリウムアルゴン測定法によるいいかげんな推測】

 

もともとダーウィンの進化論自体が、化石の発見をもとに推測しているにすぎず、非常にその理論に無理あるわけです。

その年代の測定方法は、放射性同位体による測定法であり、カリウムアルゴン測定法が主であり、周りの地層やら火山岩やらから推測しているものが非常に多いわけです。
本当に精度の高い測定法は炭素14測定法なのですが、これが最大で

5万年前までしか測定できないわけです。(だいたい2~3万年前が限界とされている)

それにもかかわらず、アウストラロピテクスが存在していた年代が100~400万年前だとされているけど、これも単なるカリウムアルゴン法による測定法であり、周囲の環境だとから測定して推測するだけなのです。

この測定法を実施すると当然、珍事が起こるわけで、恐竜の地層と同じ年代に猿の化石が発見されたりとか可能となるわけです。
まぁ、例えば、恐竜の化石の横に炭素14測定法が出来ない年代の化石を置き、同じカリウムアルゴン測定法により同じ年代のものをおけば、同じ年代に存在したとなるわけです。
洪水や土砂崩れで混合されることもあるのです。

恐竜の年代に猿がいた

ともできるわけです。


【自然淘汰に固執したいダーウィン進化論】

 

これは社会科学によくある現象なのですが、自分の理論を正当化するために、都合のいいデーターをもってきて帰納的に説明するわけです。

では、なぜこれほどダーウィン進化論が生物の源は同じでありということに固執するのでしょうか?

これは、自然選択により環境に適応できるもののみが生き残るということを前提としたいからです。そうです、もともとマルサスの「人口論」がダーウィン理論の根底にあるからそうせざるを得なくなるわけです。

つまり、ダーウィンが自分の趣向に従い生物の進化と政治的・哲学的解釈とを短絡的に結びつけてしまったのです。


【日本と米国の競争思想は社会ダーウィン主義の影響が強い】

 

ここで当然、ダーウィンの進化論を利用したい連中が出現するわけです。

ハーバード・スペンサー(1820ー1903)がその典型であり、彼は裕福な家庭の引きこもりで、ニートの彼の著書は英国では注目されなかったわけですが、海を渡った米国では非常にうけたわけです。

そしておそらくほぼ同時期に、イェール大学の政治社会学教授であったウィリアム・グラハム・サムナー(1840-1910)「社会ダーウィン主義」を唱え、完全にダーウィンの進化論と社会とを合致させたわけです。

 

 

ここで受験戦争やらを経験してきた団塊jr年代にはなじみの考え方が形成されたわけです。

”人生とは熾烈な競争であり、適者のみが生存でき生存すべきである。社会の発展は競争のみによって強くなる。政府が支援すると自然淘汰を妨げる。”サムナー(私の要約)

こういう考え方に影響された人が日本にも非常に多いわけです。

 

サムナーは二元論の罠(これしかないと思わせる方法)を使いました。なかなか巧妙です。

”文明には単純な選択しかない。「自由と不平等と適者生存」を取るか、「不自由、平等、不適者の生存」をとるか。”1880年サムナー (私の要約)

ケインズが英国の自己責任論の思想をつきつめましたが、米国と日本に至ってはやはり、サムナーの影響が非常に強いと解釈しています。

2011年9月に共和党内の討論会で注目する発言があります。

(ある共和党員)”健康保険に入らないと決めていた若い男性が昏睡状態になったらどうするか?”

(ロン・ポール)”それこそ自由。自分でリスクを負うという自由”

この回答に共和党員たちは拍手喝采するわけです。

 


【ゾンビ経済学と社会ダーウィン主義の復活】

 

ここで注目したいのが、サムナーの生きた年代です。

>イェール大学の政治社会学教授であったウィリアム・グラハム・サムナー(1840-1910)が「社会ダーウィン主義」を唱え

1910年にサムナーは亡くなっているわけですど、これって世界恐慌前(1929年)なわけです。
つまり、西のマルクスこそミルトン・フリードマンリーマンショック前に亡くなったのと非常に似ているわけです。
自身の理論と矛盾した社会現象に対して、何のバッシングを受けることなくあの世に逃げぎったわけです。

サムナーとフリードマンの2人は最高な時期に死んだと解釈できるわけです。

知識人の無責任な発言とは裏腹に、戦前の世界恐慌で手痛い目にあった米国人は一辺して思想が変わるわけです。
大東亜戦争を経由してそれに勝利した米国は、福祉が行き届いた社会に以降するわけです。

いやゆる、ロバート・ラッシュのいう大繁盛期を迎えるわけです。

大繫栄 1947-1977

大不況 1981-2007

共産主義国家という止揚効果もあり、米国でも主流派経済学の影響を強く受けた連中らもいたわけですけど、それもしばらくは押さえつけられていたわけです。

共和党の大統領アイゼンハワーの時代でも非常に高い税率を維持していたけど、誰も彼を社会主義者だと批判する者はいなかったわけです。

しかしながら、不幸なことに60年代からインフレと失業の問題が浮上し、ミルトン・フリードマンという影響力のある人物がこれに便乗し、民主主義を蹂躙した圧制国家である共産主義諸国との単純な敵対的な構図をつくるわけです。サムナーとおなじです。

資本主義 VS 共産主義・社会主義・ケインズ派・福祉・反サムナー的社会学

もちろんこれにはマルクスやエンゲルスの功罪は非常に大きいわけですが、ここでサムナーの社会ダーウィン主義の思想が復活するわけです。


【なぜ新自由主義者はID理論を否定するのか】

 

ここでもしID理論でもオールタナティヴ・サイエンスでも創造論でも何でもいいのですが、

人間という知的存在が他の生物と異なる


となるという解釈が流布されると、社会ダーウィニズムが崩壊することとなり、そうなると当然こういう意見が出てくるわけです。

なぜ、社会的知的な存在である人間が同胞同士でカマキリのごとく共食いをするのか。

これを非常に恐れるわけです。新自由主義者たちは。

そもそも、社会ダーウィニズムは、人間も他の動物も源は同じくして同等であり弱肉強食の世界を維持して文明を発展させるのか、平等社会で退化した文明を選択するかの二択をつきつけなければ支持をえられないわけです。

人間は競争による優位性に立ち、環境に適応して進化したということでなければ、搾取を肯定できないわけです。

決して、人間が社会的存在であってはならないし、そう定義した進化論と同じく唯物論のマルクスやエンゲルスが民主主義を否定し革命論に固執した功罪は非常に重いわけです。

こういう意味では、右派キリスト教徒のブッシュが社会ダーウィニズムを肯定する一方で、ID理論も採用しろと発言したのは非常に不思議なわけです。

 

 

 

 

 

ダーウィンの進化論とマルサスの「人口論」と格差社会ー前編


ダーウィンの進化論は中学の理科の授業で習う内容であり、一般的には受け入れられています。
そもそもこの進化論という仮説はどのようにしてできたのでしょうか?それは、
ダーウィンがガルパコス島に探索した時に、様々の動物の生態系を見てそこでヒントを得て英国にもどり、「種の起源」という本を出版したことにあります。


【マルサスの人口論がヒント】

 

ダーウィンの進化論の元となる思想は英国の経済学、政治哲学に深く関係しており、ダーウィンが英国に帰国した時にマルサスの「人口論」の影響を受け、それを元に「種の起源」が作成されたのです。さて、そのマルサスの「人口論」の内容ですが、

もともと放置しておけば人口が増えるばかりで食料の量が不足するので、戦争などにより殺し合い人口を調整し、その戦争に適応できた人間のみが生き残る。

だいたいこういう内容です。

これが、「自然淘汰」であり、のちに社会学者のスペンサーにより「適者生存」という言葉も加えられるのです。環境に適応できる強者の支配の肯定がなされるわけです。

この原則が社会にまで拡大して解釈されて、今の資本主義・自己責任の社会が肯定されることとなったのです。

ガルパゴス島⇒帰国してマルサスの「人口論」の影響⇒「種の起源」執筆

これがダーウィンの「種の起源」の完成に至るまでの大きな流れです。

英国から発せられたこの資本主義の思想は、英国から発祥だと言って間違いのないところです。
これについてはケインズも指摘しているところです。⇒自己責任論の終わり-J.M.keynes


【食物連鎖により格差を肯定】

 

これのどこが問題かと言えば、私たちの思想から受ける影響は果てしなく大きく、貧困も戦争も犯罪も全てこの思想というものから発端となり、過去の偉人たちの思想の奴隷であると言っても過言ではありません。

よく肉食獣のライオンが草食動物を食らう行為から弱肉強食により、それが肯定されて1%の富裕層をライオンとし、99%の貧困層を草食動物と見なすような会話も、ダーウィンの進化論の影響を受けているわけです。

格差社会を是としてそれを受けれなければならないという常識も、やはりこのダーウィンの「進化論」の影響を強く受けているわけです。

食物連鎖は自然の摂理であり、これが人間社会にも適用される。

私が前々回のブログで発言した、共産主義国家の止揚効果がなくなった今、資本主義は暴走しているわけです。

二元論の罠の一つの一択(社会主義)すら失うと、もう資本主義しかない、グローバリズムしかない、格差が当たり前という陥穽におちいるわけです。

ここで、トランプと安倍総理らが断行している社会保障削減、大格差社会へと舵を移すこととなるわけです。自然の摂理じゃんとエートスレベルの影響を受けているわけです。
これらの無意識レベルの私たちの是認が、トランプも安倍総理も共に法人税の大幅な引下げを予定しており、実際安倍総理は実行して尚且つ更に断行することでしょう。


【ダーウィニズムを否定する二つの方法】

 

そもそもこのダーウィンの進化論は信憑性があるのでしょうか?

ダーウィニズムを否定する二つの方法があります。

①他の動物学の解釈で対抗する
②ダーウィンの進化論自体を否定する

①の方法はロシアの動物学者のピョートル・クロポトキンの「相互扶助」によるアプローチです。

 

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実際、ライオンや虎などの社会性の薄い肉食獣は絶滅の危機にあり、相互扶助による社会性のあるペンギンや草食動物らが種の存続の可能性が高いというものです。

まぁ、これは正攻法であるが、しかし大衆の常識を覆すには困難であると思います。

ここで②という新しい?(実際、新しくないが)アプローチがあるわけです。

そのアプローチが反進化論的アプローチです。


【反進化論の4つのアプローチ】

 

そうなると、なんだ「創造論」かよと短絡的に捉えられる場合がほとんどです。

しかしそれは誤りであり、資本主義と対抗する主義の中で、社会主義、共産主義とあり、共産主義にもいろいろあり、全てを一色体にできないのと同様です。

反進化論の中でもいろいろあるわけです。

①創造論
②科学的創造論
③ID(インテリジェント・デザイン)理論
④オールタナティブ・サイエンス論

私が知っているだけでも、これだけあります。

①の創造論が、旧約聖書を元にして肯定したアダムとイヴを神様が創造したという、あくまでも聖書の内容を前提とした理論です。
ほとんどの人がダーウィンの進化論を反対すると、この創造論のことを語り特に信仰心のない日本人が特にバカにするわけです。

②の科学的創造論が科学的に進化論を否定すものですが、しかし、創造論を肯定するにあたって聖書も元にしているからして、神が創造したことを前提とするわけです。やはりそれだと理論の脆弱性があるわけです。

③のID理論が私がオススメする理論です。
これはダーウィンの進化論そのものはほぼ否定しているわけですが、しかし、進化論全てを否定するわけではありません
しかし、人間の進化に当たっては猿がそのまま進化したとは捉えないわけです。
神とは限定しないが何かしら知的介入があったとするわけです。
知的介入の可能性を残しているわけです。

④のオールタネティヴ・サイエンスを深く知りませんが、宇宙人との交信やら何やらオカルト要素もある理論です。
憶測ですが、エササニやプレアデス星らの宇宙人の交信も関与していたのではないかというものです。
楽しむのはいいですが、これを採用するとバカにされるでしょうwおすすめしません。


【ブッシュがID理論を採用を示唆】

 

公教育での進化論否定ブッシュ政権下で加速 住民が批判、地方選に反映

>【ワシントン=山崎伸治】ダーウィンの進化論を否定し、「知的な存在による設計」の結果だと主張する「インテリジェント・デザイン」(ID)という考え方がいま米国の公教育に持ち込まれようとしています。その運動の後ろ盾になっているのはブッシュ政権を支えるキリスト教右派。しかし国民の間には批判の声もあります。

これは日本共産党の赤旗の記事ですが、唯物論的には進化論を全面肯定したいわけです。
しかし、ダーウィンの進化論の根底にはマルサスの「人口論」の思想があるため、優性学(優れた存在の支配を肯定)とつながり、富裕層の支配体系を肯定することになるわけです。

マルクスやエンゲルスは唯物論者であるり人間は社会的存在であるとしますが、ダーウィニズムでは自然淘汰された種のみの存在が肯定されるとなるわけです。
恐らくマルクスやエンゲルスはクロポトキンの「相互扶助」的アプローチから対抗していたと思われます。
進化論は肯定しても解釈を変えていたに違いないわけです。
もうマルクスという言葉を使うだけで汚物扱いとなり、一般階層に説明しこのアプローチで攻めると、かならずグローバリスト

「相互扶助」=共産主義=マルクス

という構図に引きずり込み、一般階層の支持を得られなくなると私は見ています。まぁ、私がグローバリストなら必ずこっちに結びつけますねw

まぁ、ブッシュはあくまでも進化論の他にID理論も同時に載せろと言ってるわけです。

日本の歴史教育では小学校の図書室に「はだしのゲン」小林よしのり氏「戦争論」を両方置けというようなことです。


【進化論が世界に及ぼす悪影響】

 

ちなみに、米国の物理、生物学者らの4割は「進化論」の否定派であり、一般にいたっては半数が「進化論」の否定派です。

ここで参考にならないけど2chのコメを拾ってみました。

>キリスト教が悪いよ~キリスト教が~
>だいたいキリカスのせい
>>27原人の化石とかよく見つかってるやん
>底辺だけだぞそんなん信じてるの
>びっくりするような高い%で信じてなかったな
>神が生物を作ったなら
神はエンジニア失格レベルのガバガバ設計なんだよなぁ

アメリカ人が頑なに進化論信じない理由wwww

 

正確には、アメリカ人が頑なに進化論を信じないわけでなく、二分されているだけです。
このコメの内容でまぁ、まぁ、基本的な知識を有している連中がいるのも確かですが、ほとんどが漠然とした考えで進化論が正しいとしているだけです。

私がなぜこの「進化論」を危ういとしているのが、この仮説が絶対的に支持されると社会に及ぼす悪影響があるし、実際そうなっているわけです。
ダーウィンの進化論の元となる思想はマルサスの「人口論」ですから。

 

 

 

 

 

(次回につづく)